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前書き

はじめまして。












以上です。

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ささやかなエイプリルメール

2008年4月1日

遂に時は来た。

地元の友、7人に一斉にメールを送信。


『20代最後に、俺はちょっくら南の島へ旅立ちます。

1年後、お互いいい顔なって桜の下で会おう!』



俺はこのときまで溜めに貯めてきた構想を一気に解き放った。

毎年恒例のヒロキ仕掛けのエイプリルメールだろう・・・。


そう誰もが想定済みの上で

どんな返信してくるだろうと密かにワクワクしながら待っていた。

するとどうだろう。

一番合理性の通ったリーダー格の大将がいち早く反応を見せたではないか。

毎年カモになってる百姓(みのる)ならいざ知らず。

俺のもっとも信頼のおける友の一人=大将(良輔)は、今年7月に挙式を控えていた。


参列できかねぬ俺は、代理アイデアをおぼろげに考えているとはいえ

さすがにヤツに嘘ついて出るわけにはいかない。

すぐに電話で

「うん、実は今回ばっかは本当の話なんだ。」


「いつ行くの?」


「明日の朝、東京出るよ。」


掟破りの逆エイプリルメールで颯爽と飛び立つはずの予定が

大将によりあっさり見破られ即日即興で送別会となったのだった。

忙しい中、急遽俺のジョークに本気で集まってくれた地元の仲間達には

今更ながら感謝の気持ちに溢れる。

いい日、旅立ち

2008年4月2日(前編)

朝目が覚める。

おもむろにガバーッとカーテンを開き

雲の切れ間から差し込む太陽の光を総身で受け止めた。


いつもの朝、ありふれた日常の一端のはずが

今日に限って言えば、それらとは一線を画していた。



父&母に見送られ駅のプラットホームで新幹線を待つ。

我が部落に桜前線こそまだ辿り着いていないものの

優しく頬を撫でるそよ風は春待気流そのものだった。


子を想う心配の念と一抹の寂しさが織り交じった

未だ不安を拭い切れぬ顔した両親に

「いよいよ行くけど、まあ何とか大丈夫だべ。じゃあ、どうも!」
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走り出す山形新幹線の車窓一面には

完膚なきまでにのどかな田園風景が延々と広がっている。

通り掛かりの売り子さんにコーヒーを1杯頼み

そいつを一口含むと再び窓の外ずっと遠くを眺める俺の瞳には

根拠無き自信と希望だけが満ち溢れていた。

東京泊まり歩き3日間

2008年4月2日(後編)

そうして故郷山形を発った俺は

東京池上に住んでいる大阪出身の新極真会の空手家=小林君を頼って行った。

「今、東京駅着いたんだけど今晩泊めてもらってもいい?」

「マジっすか?今まだ仕事中なんで先に部屋入ってて下さいよ。

鍵開いとりますんで。」

留守時に開けっ放しで、在宅時は施錠するのが習慣になってる剛力の小林君。

「家出る時は鍵閉めた方いいんじゃない?」

「ウチ取られるもんあらへんから大丈夫ですわ。

 俺の宝物って言ったら20kgのコシティ2本に

35kgのケトルベル2個やから泥棒来たとしても

よっぽど根性入っとる奴じゃなきゃ持って行けへんやろ、ガッハッハ!」
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豪快に笑いながら答える小林君に以前訊いたことがあった。

「じゃあなんで家いる時鍵閉めてんの?」

「いやぁ、急に獄門鬼とか来たら恐ろしいやないですか?」

「ゴクモンキ??」

「まぁ、物騒な世の中やから用心しとくに限りますわ。」


そんな小林君宅に泊めてもらうことにし

バックパックを降ろして寛ぎながら彼の帰宅を待ち

蒲田の居酒屋に二人で繰り出した。
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「兄さん、相変わらずで・・・。

突然こっち来はってこれからどないするつもりですか?」

「いやぁ、ちょっくら南の島にでも旅出ようかと思って。」

「沖縄にでも行くんですか?気楽でええなぁ。」

「いやそれが、今回決めた行き先がオーストラリアなんだ。」

「ほんまかいな?あれって島ちゃうで!兄さん、大陸とちゃいますか?」

「アッハッハ!!」


そうしてビール飲みながら『20代最後の悪あがき』計画を語り

心地いい酔いに任せその夜は千鳥足

のまま二人歩きで家路に就いた。

雨のち松男、時々晴れ

2008年4月5日(前編)

時は来た。



小林君宅を出た俺は、十条にひっそりと佇む松男宅にねぐらを移していた。

自他共に認めるインテリ医大生ながら今年も留年決定の松。
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「おぉ、起きたか?

なぁ松男、朝っぱらからお天道さん張り切ってるよなぁ。

今日もすこぶる天気いいからちょっくら散歩さでも行ってみっかぁ。」

「散歩って、お前どさ行くつもり?」

「桜も咲き乱れてることだし、上野公園あてなんたぁ?」

そんなやり取りの後、俺達は埼京線に乗り込んだ。



幼馴染のマコチャンや数少ない女友達のプッカ達も

今日この日のために密かに山形から駆けつけてくれた。


松男には激励の意味も込め、未だ旅立ちの話はしていない。

「偶然を装い上野で会う?」

マコチャンの粋な計らいにより、松男にちょっとしたサプライズを用意した。


松: 「あれ?マコちゃん、なんでここに…?」

マコ:「いやぁ、東京じゃ桜も咲いたって聞いて

    春が待ちきれなくなって来てみたんだっけ。」

俺: 「おーっ、奇遇だねマコちゃん&プッカ!

    実は俺だもちょうど花見さ来ったんだっけ。」

松: 「お前が言うと白々しいよなぁ。」


インテリだけあって俺達の裏工作はバレてしまったものの

久々に故郷の友と抜群なタイミングでの再会に松男も元気が出てきた。
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作戦成功!

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4人となった俺達は散りかけた桜並木をそぞろ歩き西郷ドンの前にたどり着くと

それが予定調和の1コマだったかの如く俺一人吸い寄せられた。



そこですかさずプッカが出発前の1枚とばかりにシャッターを切る。


まさに気心知れた旧知の仲が為せる技だ。

以心伝心ジェット・シン!!
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その後すぐに東京駅内タイ料理レストランにて『20代最後の悪あがき』説明会となった。


「俺は今回本気で挑めそうな事見つけたから旅立つことに踏み切ったんだ。」


「で、何しに行くの?」ようやく状況把握した松男が問う。


俺: 「オーストラリアと言ったら?」


プッカ:「カンガルー?」


俺: 「もう一丁!」


プッカ:「コアラ??」

間髪入れずプッカが答えた。

俺: 「そうよ!」


自慢げに微笑む俺に

プッカ:「どうせひろき君のことだからまた変な事思い付いたんだべぇ。」

ニンマリと俺はでっかいバックパックから

“ロッテコアラのマーチ”を取り出すと

「相田さんじゃねーけど“夢はでっかく根は深く”ってねぇ。

 コレ持って本物のコアラと2ショット撮影すんのよ!

 可愛気ある旅がしたいなぁ。ハッハッハ!」

一瞬にして場が和んだ。

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「あとぉ、もう1つ・・・。チャリンコでエアーズをROCKしてみようかと思ってよ。」

オーストラリアMAP
プロフィール

風天のヒロ

Author:風天のヒロ
『三十路を目前に何か自分史に残ることをやらか
 したい!』
その思いから、語学力はもとより
これといった運動歴も自転車知識も携えず
勢いと情熱とハッタリを武器に
南の島=オーストラリアの大地に真っ向勝負を
挑んだアガスケ野郎の完全ノンフィクション日誌。

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